認知症についての疑問や不安を語り合う「平塚カフェ・別室」の様子

デイサービスとは違った刺激が

その後、お父様は脳出血を起こし、失語症に。要介護5となる。

「脳出血を起こした後はデイサービスに頼っていますが、『平塚カフェ』にはデイサービスとは違った刺激があるようです。農園で玉ねぎを収穫した時も、話はできなくても楽しそうだった。父はもともと園芸や植物が好きだったと、思い出しました」

高澤さん自身、カフェに通うなかで気づいたことも多いという。

「私は認知症の方を対象に医療や介護を行ってきましたが、自分の身内が認知症になった時、今までのやりかたが本当に正しかったのか疑問を持つように。誠心誠意やってきたつもりですが、やはり『こうに違いない』と型にはめたり、ご本人の限界を勝手に決めたりしていたのではないか、と気づきました。最初は両親のために来ていましたが、自分自身、勉強させていただいていると感じます」

今年5月、吉田さんから誘われて、高澤さんも「SHIGETAハウス」のスタッフに。「平塚カフェ」や「SHIGETAの学校」の運営などにも参加している。ちなみに「SHIGETAの学校」の参加費用は、カフェの運営の財源にもなっている。

なぜスタッフを続けているのか。吉田さんと高澤さんに尋ねると、共通して返ってきたのは「楽しいから」。スタッフにとっても、心の拠り所となっているようだ。