戻れるものなら戻ってやり直したい
今、家事に育児に仕事にと、一番大変な時期にいる方には「今が一番いい時ですよ」と言いたいですね。私も荒波の人生を生きてきました。家を新築する時、文句を言ってきたご近所と闘ったこともあります。長男は友だちができなくて、自分の家で友だちがワーワー遊んでるのに一人だけぽつんと絵本を読んでるみたいな子どもでした。
中学時代の三者面談で、先生から「行ける高校がない」と言われ、うなだれて帰ってきて一人で泣いたこともあります。大好きだった人と結婚して、生まれてくる子どもはもうちょっと出来がいいはずでした。思うようにいかないことばっかりで、結婚も出産も間違いやったんやろかと思ってつらかったです。
でも、その時には「若さ」があるんですよ。腹立てたり、わめいたり、子どもに怒ったり、近所と闘ったり。正直、「もうやーめた」と思ったこともありましたが、乗り切りました。子どもを捨てるわけにはいきませんから。そんな日々が今はなつかしい。今なら「こういう言い方をしたら、あのご近所さんも怒れへんかったやろに」という正解も持ってます。戻れるものなら戻ってやり直したい。
ただ、あの時間がなかったらここまで来られてないんです。子どもの出来が悪いのも、中学の三者面談も、近所との闘いも、やっぱり人生の大事な「行事」でした。すごく激しくて、息つく間もなくてつらかったけど、最高潮の花火のような色とりどりの時間。自分も尖ってたし、周りも尖ってた。しんどいんやけど、きらめくような弾けるような。