渋沢栄一から学ぶべき心構え

令和という新しい時代環境において、日本は新しい成功体験をつくらなければなりません。私が期待している令和の新しい時代の新しい成功体験は「Made With Japan」です。大企業だけではなく、中小企業やスタートアップ企業も含め、日本全国からの様々な組み合わせによって、世界の多くの国の大勢の人々の暮らしを豊かにすることができる、持続可能な社会を支えることができるはずです。

私の「新しい資本主義」への期待は、この「Made With Japan」という令和日本の新しい成功体験を実現させることです。そして、この「新しい資本主義」の核心は『人的資本の向上による社会変革』だと思います。従来の資本主義は、金銭的資本の向上に捕らわれていた傾向があることは否定できません。だから、人的資本の向上を担う「新しい資本主義」が必要なのです。

渋沢栄一肖像(深谷市所蔵)

最後に、渋沢栄一が築いた日本の新しい資本主義から、現在の新しい資本主義が学ぶべき心構えがあると思っています。

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『道理ある希望を持って活発に働く国民』という標語は、概括的な言葉であるが、先頃ある亜米利加人がわが同胞を評して、日本人の全体を観察すると、各人皆希望をもって活発に勉強する国民であると言われて、私は大いに悦びました。私もかく老衰してはおるが、向後益々国家の進運を希望としておる。また多数の人々の幸福を増すことを希望としておる。
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「道理ある希望を持つ」ということは、つまり、「青天を衝け」ということですね。