微表情の読み取りスキルは人々との関わり方を良い方向へと変える

目下このスキルは、営業・商談・教育・人事・投資・マネージメント等々、様々なシーンにおいて、著者の研修を受講したビジネスパーソンに活用されています。また、新製品の開発やAI感情認識システムの効果的な運用方法等に微表情の知見とスキルが活かされる様を、研究協力者として日々目の当たりにしています。

さらに、犯罪や安全保障に関わる事案では、公安諸機関から依頼を受け、犯罪被害者・容疑者、国家元首らの微表情を解読することを通じて、捜査や各種情報収集活動に貢献しています。

著者は、微表情の読みとりスキルを生かして仕事を成功させ、プライベートも充実させた方を何人も見てきました。微表情を読みとるスキルは、ビジネスを成功に導くだけでなく、人間を深く理解し、日々の人々との関わり方を劇的に良き方向へと変えてくれるのです。

<そのほかの写真の解説>

B 緩い怒り、もしくは目が悪い人の顔の動き
眉が引き下がり、眉間にしわができています。これは怒りの場合もありますが、それほど怒りが強い場合ではないか、単に視力の悪い人が遠くの情報を見ようとしているときの顔の動きです。

C 痛み
人が痛みを感じているときの顔の動きです。

D 嫌悪
鼻のまわりにしわができています。これは嫌悪を感じているときの表情です。嫌悪感は消極的な感情ですので、この表情ののちに暴力行為がなされる可能性は低いと考えられます。

※本稿は、『裏切り者は顔に出る』(中公新書ラクレ)の一部を再編集したものです。


裏切り者は顔に出る』(著:清水建二/中公新書ラクレ)

「微表情」とは、0.5秒だけ人の顔に表れる無意識の表情。この微表情は、文化や民族、性別、年齢、時代、さらには生まれつき目が見えるか否かを問わず、私たちの顔に表れる。この微表情を読みとる技術は、科学を下地にした全く新しいコミュニケーション・スキルだ。犯罪捜査にも協力してきた著者が、その真髄を披露する!