まずは1日30分の散歩でもOK
安藤 スポーツジムに行く余裕がないので、家からスーパーまで往復5000~6000歩くらいは最低でも歩くようにしています。うちの周りは階段と坂道が多く、結構きついんです。以前は駅の階段を上るだけでもすぐに疲れて、途中で何回も休んではつらいなぁと思っていたけれど、今は全然。「あの頃の私は、なんであんなにすぐにバテていたんだろう」と、不思議に思うほど。
高尾 安藤さんのように、買い物やお孫さんとの遊びを通して徐々に運動量を増やしていくのが理想的です。いきなりマラソンに挑むなど、ハードすぎると続きませんし、ケガのもとですから。更年期以降に取り入れてほしいのは、ウォーキングなどの有酸素運動とスクワットなどの筋トレです。
ウォーキングでいうと、65歳未満は1日8000歩、65歳以上は7000歩が目標。でも1日30分、軽く息が弾むくらいのペースの散歩から始めても大丈夫。徐々に運動量を増やしていけるといいですね。
安藤 朝晩湯船に浸かって、体操するのも日課。首回し、肩もみ、足指と手指の体操、胸を開いて深呼吸を毎日続けていると、「呼吸が浅い」「足が重い」と体の状態がわかるんです。
高尾 それはとても大切!毎日同じことをすると、体の変化が見えてきますから。メンテナンスを怠らないから、安藤さんはこんなにもお元気なんでしょうね。
安藤 たしかに、介護うつだった50代の頃より、今のほうが断然体調がいいですね。背中の甲羅がとれて(笑)、呼吸が楽ですし、血流がよくなったせいか、むくみもとれ、体も軽くなった感じ。
もちろん、変形性膝関節症など、年齢なりに悪いところもありますよ。でも、膝が引っかかる感じがしたら、膝の裏をマッサージしてほぐすとか、自分なりの整え方がわかってきました。