《SNSのプロ》香取慎吾さん

私の話が長くなってしまいました。慎吾ちゃんの話に戻しますね。

SNSでネガティブな経験をしていない…という慎吾ちゃんに、もう少し詳しく聞いてみたところ、「フォロワーであるファンの方たちの温かさだったり優しさだったりに助けられている」「本当に支えられてきました。SNSをやっていなかったら、どうなっていたんだろう、きっと耐えられなかったことがたくさんあったと思います」というコメントもちょうだいできました。

いわゆるSMAP騒動が勃発したあたりから、ファンの皆さんは千々に乱れる想いをTwitterで発信していました。そうした皆さんに向けて、私はずいぶん発信をしてきたものです。関係者だからこそ知ることはたくさんあったし、公になっていないことでも、《匂わせ》というスタイルでファンの皆さんに伝えることができれば、少しでも皆さんの心が落ち着くようお手伝いをできるのではないか…という《使命感》でやっていたこともありました。

そんな時代を慎吾ちゃんは「地ならし」という言葉を使って次のように表現しました。

「(稲垣さん、草なぎさん含む)僕らよりも先にファンのみんながSNSを使ってすごく応援してくれていて、地ならしのような準備ができていたことも大きいんです。そこにSNSを始めた僕らが飛び込んでいっただけ。それは本当にありがたかった」と……。

そして、稲垣吾郎さん、草なぎ剛さんと慎吾ちゃんは異口同音に、「もともとファンの皆さんと僕たちの間には圧倒的な信頼関係があるので」とも言っていました。

明治座でのコンサートの関係者向けグッズ(写真提供◎山田さん)

SNSについては、まだまだ多くの問題があり、恐ろしい事件につながることもあるのも厳然たる事実です。「だから、やらない」のではなく、慎吾ちゃんのように上手に付き合っていけたなら、決して捨てたものではないし、素晴らしいツールであるとも思えます。

香取慎吾さんの《SNSのプロ》以外の多くの魅力については、また書かせていただければ幸いです。

前回「『僕はいい意味で無欲』と言う草なぎ剛さん。スポンジのような吸収力と感謝する力、謙虚さが愛され続ける理由」はこちら