挑戦的で攻撃的なトートも

【トート役  山崎育三郎(やまざき いくさぶろう)】
2020年4月の公演中止から2年半が経ち、幕が上がるこの日をずっと待ち望んでいました。今は、エリザベートカンパニーで帝国劇場の舞台に立てる喜びを噛み締めています。

これまでルキーニとして出演してきて今回初めてトートを演じますが、稽古を重ねる中で、同じ作品でも角度が変わるだけで、こんなにも作品への捉え方、感じ方が変わるものだと驚きの連続でした。トート役に対しての解釈も、ある意味正解がなく、自分自身と向き合う時間でもありました。稽古の中で、小池先生から「孤独と陰」というテーマをいただき、自分の中にある影が反映されているトートのような気がします。そして作曲家リーヴァイさんがおっしゃっている挑戦的で攻撃的なトートも強く意識して挑みたいと思います。

ついに帝国劇場で「エリザベート」の幕が上がります。どんな困難や逆境にも耐え必死で自分の人生を生き抜くエリザベート。今、この時代にこの作品が届けられることに大きな意味を感じながら、一つ一つ大切に挑みます。
帝国劇場が2025年をめどに一時休館するということも発表されましたが、今、この奇跡の瞬間を全力で楽しみたいと思います。

「孤独と陰」を背負ったトート(山崎育三郎)

【トート役(Wキャスト)  古川雄大(ふるかわ ゆうた)】
すごく緊張感が高まっています。トート役は二度目となりますが、時間を重ね経験を積んでもなお、この作品、この役の重さを感じています。稽古期間は、改めてトートと向き合って、難しさを痛感した時間でした。今回は、前回のトートから自然と進化したところ、自分の成長が活きるところや、自分がこの三年間であたためてきたアイデアを取り入れたりしたところが多数あり、観て「変わったな」と感じていただける部分が多いと思います。この作品におけるトートについてはいろいろな解釈がありますが、自分なりの“新しいトート像”を創り上げ仕上げたつもりなので、その変化をご覧いただけたら嬉しいです。

エリザベートを待ち続けるトート(古川雄大)
ミュージカル『エリザベート』


【出演者】
エリザベート役(Wキャスト) 花總まり・愛希れいか
トート役(Wキャスト) 山崎育三郎・古川雄大
フランツ役(Wキャスト) 田代万里生・佐藤隆紀
ルドルフ役(Wキャスト) 甲斐翔真・立石俊樹
ルドヴィカ/マダム・ヴォルフ役 未来優希
ゾフィー役(トリプルキャスト) 剣 幸、涼風真世、香寿たつき
ルキーニ役(Wキャスト) 黒羽麻璃央、上山竜治 ほか

 

【STAFF】
脚本/歌詞:ミヒャエル・クンツェ
音楽/編曲:シルヴェスター・リーヴァイ
演出/訳詞:小池修一郎(宝塚歌劇団)

【SCHEDULE】
東京 2022年10月9日(日)~11月27日(日) 帝国劇場
愛知 2022年12月5日(月)~21日(水) 御園座
大阪 2022年12月29日(木)~2023年1月3日(火) 梅田芸術劇場メインホール
福岡 2023年1月11日(水)~31日(火) 博多座

製作:東宝