トップさんというより仲間で、同志

7人目のトップスターは、瀬奈じゅんさん。

トップさんだけど、トップさんというより仲間で、同志という感じの人です。
瀬奈さんの組替えは、組に大きな影響をもたらしました。
男役は男役らしく、女役は女役らしくを極める事で、
より宝塚の世界が美しくなるということを、身をもって教えてくれ、
組子達もそれに習えと食らいついていきました。

研究する事の大切さ、常に貪欲に目標に向かって歩みを止めない姿は、
近くで見ていても目を見張るものがありました。
そんな中でも、ポジティブすぎるほどのポジティブ思考を貫き、周りを気遣い、
さり気ない気遣いを気づかれないようにできる人でした。
この人の男役の魅せ方が私はとても好きでした。

「リュウちゃんは何にも変わらない。
自分が特出(特別出演)しようがトップになろうが、リュウちゃんは態度が何ひとつ変わらなかった。それがね、とっても嬉しいの」
そう言ってくれた言葉を覚えています。

瀬奈さんがトップになった時、私は組長になりました。
他の誰でもない、瀬奈さんだったから、
この人と一緒だったから頑張れたんだとつくづく思います。
男役として、人として、大切なことをたくさん教えてくれた人でした。
大切な仲間であり、同志であり、大好きな人です。

瀬奈じゅんさんの宝塚受験スクールjeunesseで講師をさせていただいています