『婦人公論』1月号の表紙に登場した美輪明宏さん

 

本物の美の力

歌舞伎や能・狂言など日本の伝統的な舞台芸術は、織りや刺繍の技術を駆使した立派な衣装を使います。

そこへいくと当時、予算の都合上、現代演劇の衣装は少々お粗末な面があった。私は、それをなんとかしたい、舞台美術も衣装も本物志向でいこうと心を決め、今日まで貫いてきました。

本物の美には、人の心を潤し、喜びを生み出す力があります。

今や90歳が目の前に迫っておりますが――年齢というのは、迷惑なもんですよ(笑)――、残りの人生、出し惜しみをせずに、皆さまに美しいものをお目にかける機会を大切にしたいと思います。

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