(写真提供◎松平直子さん 以下すべて)
1978 年、「ペドロ&カプリシャス」の3 代目ボーカリストとしてデビューし、2011年からソロとして活動している松平直子さん。現在、自身のSNSで発信する「練り切り」「錦玉」など美しい和菓子の数々が話題に。歌い手でありながら、本格的に練り切りに取り組み始めたきっかけを聞きました。

ペドロ&カプリシャスのリードボーカルを務めて

洋楽好きな父親の影響で、子どもの頃から洋楽を聴きながら育ちました。

当時のTV番組は歌謡曲や演歌の歌手が出演する番組が主流でしたが、ルックスもサウンドも日本人離れした「ペドロ&カプリシャス」がデビュー、ハスキーボイスでコケティッシュな初代ボーカル、前野曜子さんの歌声に衝撃を受け、それからは洋楽とペドロ&カプリシャスの曲ばかりを聞く日々でした。

高校時代は剣道部の主将として稽古に励みながらバンド活動を開始、文化祭やライトミュージックコンテストなどにも参加しました。

短大1年の時、放送作家であるはかま満緒氏のプロダクションに入り、本格的にレッスンを受け、半年後にはステージで歌い始めます。その後はラテンロックバンドのリーダーにスカウトされ、リードボーカルとして六本木や横浜、横須賀基地内の将校クラブなどで活動することになります。

バンドリーダーとペドロ&カプリシャスのペドロ梅村氏が親友だったのがきっかけで交流が始まり、ペドロ&カプリシャスのコンサートに伺えることに。その中でも、スタジオレコーディングを見せていただいた際の感動は、今でも忘れられません。

それからまもなく、二代目ボーカルの高橋まりさん(現 高橋真梨子)の独立時にペドロ氏よりオファーを受け、三代目ボーカルとして1979年にデビュー。途中で1年半カプリシャスを抜けてソロ活動していた時期があるのですが、2011年までトータルで32年在籍していました。

私にとって2019年は40周年。ところが、40周年アルバムの制作を始めて2020年にリリースした後、思いがけなくコロナ禍になり、活動をほとんどできずに終わってしまったのです。