ほろ苦さと甘みもジワジワ。春だな~
蒸したてを器によそうと、湯気がすでに美味しい! 湯気でごはんを食べられそう!
アツアツを口に入れると、くったりと蒸された菜の花からニンニクの香りとともに濃厚な旨みがじゅわ~。ほろ苦さと甘みもジワジワと広がる。春だな~と思います。
「あさりの酒蒸しはおつまみ。ごはんのおかずにならない」と言われがちですが、母が作ってくれたガリバタ味の酒蒸しは、間違いなくごはんのおかず。アツアツのうちに、ジャンジャン殻から身を外して蒸し汁に浸し、菜の花と一緒にごはんにのせながら食べる。静かにゆっくり食べていたら、あさりが冷めて硬くなってしまう。だから、腹ぺこで帰ってきた子どものころのように、ワシワシと、少しわんぱくに食べるのが似合うんです。
ちなみに、春キャベツが出回り始めたら、あさりと一緒にショウガバター酒蒸しにするのがわが家の定番。これも、ごはんが手放せないですよ!
●食べ方アレンジ
『ごはんに化ける ズルイおつまみ』
(著:藤岡操/EDITORS) 2022年10月26日発売!
コロナ禍のいま、自宅で楽しむおつまみの本が人気です。
私は飲むけれどパートナーは飲まないというケースや、お酒を嗜む夫婦のほかに子どもがいるケースも少なくはありません。
そこで、ワインのおつまみだけど、ちょっとしたアレンジで晩御飯のおかずにもなる! 1品つくれば家族みんなで楽しめるそんなレシピを集めました。
難しいことも面倒なこともなし。身近な食材と調味料の組み合わせだけで、楽しみはうんと広がります。どこで売っているのか分からないおしゃれ過ぎる食材も使用していません。食材も、料理の工程も少ないものばかりです。
揚げ物を食べたいけれど衣の準備が面倒……ならば、春巻きの皮を使ってパリッと焼こう!
冷蔵庫に肉も魚もない……ならば、ゆで卵と粉チーズでご馳走にしちゃおう!
和風の煮物とワインを合わせたい……ならばオリーブオイルと黒コショウをかけるだけで相性抜群に!
そんな気楽な発想で、ワインと一緒の晩ごはんを自由にのびのび楽しみませんか?
版型はコロンとした正方形に近い可愛いかたち。簡単な工程なので、本と睨めっこする必要はありません。いつまでも手元に置いておきたい、パラパラ眺めるだけで楽しくなれるそんなレシピ本です。