「決して楽な道ではありません。それでも今は、《生きている》という実感を持てています」

子どものような好奇心を忘れずに

現在は事務所を退所し、22年9月から本名の「水上恒司」として活動しています。少し前まで僕がいたのは、ベルトコンベアに乗っていればお金が稼げる場所でした。

でも、その環境に気持ち悪さを感じていたんです。「自分が操り人形みたいになるわけないのに、なんで周りの大人はそんな目で僕を見るんだろう」って。

だから、そこから脱却することを決めました。自分の歩みたい道を選んだので、もちろん苦労はあります。決して楽な道ではありません。それでも今は、「生きている」という実感を持てています。

お金がなくても、暑いなあ、大変だなあって汗水たらしながら一所懸命に取り組むことが、何よりの糧になるんだな、と。

独立して思うのは、世界は広いということ。自分が知らないだけで、世の中は毎日ワクワクしても足りないくらいたくさんのもので溢れていて、死ぬまで楽しめる。それを知れただけでもよかったです。