企業が求める人間とは

楽天グループを率いる三木谷浩史会長を知っているだろうか。一代で楽天グループをつくり上げた彼は、自社をグローバル企業にするべく、社内公用語を英語にし、世界中から大勢の人を雇っている。社員の2割が、70超の異なる国や地域の出身者だという。

彼の言葉だ。

「日本的な企業風土を打破することができたことに加え、本当の意味でのダイバーシティー(多様化)の追求ということに成功しつつあると思っています。世界中から人材を集めているので、本当に強烈な才能あふれる社員がたくさんいます。そういう意味では、日本人だけじゃない多様化された組織にすることによって、組織のダイナミズムを維持できているということは言えると思います」

企業が求める人間とは、すなわちこのダイナミズムに乗って活躍することができる能力を備えている人である。

※本稿は、『君はなぜ、苦しいのか――人生を切り拓く、本当の社会学』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。


君はなぜ、苦しいのか――人生を切り拓く、本当の社会学』(著:石井光太/中央公論新社)

日本の子供が感じている幸福度が、先進国38カ国のうち37位。子供のうち7人に1人が貧困、15人に1人がヤングケアラー、児童虐待の相談件数は年間20万件、小中学生の不登校は24万人以上、ネット依存の子供が100万人を突破……。子供たちを覆う息苦しさの正体とはいったい何なのか。貧困と格差をどう乗り越えるか、虐待する親からどうやって逃げるか、いじめはなぜなくならないか、マイノリティーといかに向き合うか……。子供が直面している困難の正体を見極めたうえで、マイナスをプラスに変える処方箋を提案する。