武田・北条よりも永らえて

老齢になった氏真は、幕府から500石を貰っていました。家来を必要以上に召し抱えなければ、生活に苦労もなかったでしょう。

武田・北条・今川による「甲相駿同盟」が破棄されたのちに戦国大名としての今川は滅亡しますが、今川に勝った武田より、いろいろあった北条より、彼は永らえた。今川氏も高家として生き残ります。不思議なものですね。

慶長19年(1615年)12月、氏真は江戸で亡くなりました。享年77。その2年前には賢夫人の早川殿を看取っています。当時としてはたいへんな長寿です。

ちなみに氏真が亡くなったそのすぐあとに、家康は76歳で亡くなっています。もう少し長生きしていれば、それこそ家康よりも永らえた、ということになります。