「あの人がいないと生きていけない」「もう、死にたい」という悲嘆の核心を探ってみると――(臨済宗妙心寺派 松壽山不徹寺のTwitterより)
兵庫県・松壽山不徹寺の住職、松山照紀さん。松山さんは20歳の時に予期せぬ妊娠で大学を中退し、学生結婚・出産を経験。その後離婚してシングルマザーに。手に職をつけるため看護師を志し、患者さんの終末期を見つめる中で、医療の限界や迷いを感じ48歳で出家。「すべての女性の駆け込み寺」を目指し、無料の電話相談を受け付けるなど幅広い活動を行っており、その実体験に基づく禅の教えに、心がスッと晴れるはず。松山さんのもとには、大切な人との「永遠の別れ」に立ち直れず、沈痛な面持ちで来る方も少なくないとのこと。そんなときに思い出してほしいこととは――。

「あの人がいないと、生きていけない」と……

10代の学生さんから、もうすぐ曾孫(ひまご)が生まれるという80過ぎの女性まで、いつも賑やかな笑い声に包まれている不徹寺ですが、一方で、

「もはや笑い方も忘れてしまった……」

と沈痛な面持ちで訪ねて来られる方も後を絶ちません。

長年連れ添った、気の合うパートナー。

苦労ばかりかけた母。

大好きだった優しいおじいちゃん。

やっと授かった、ひとり娘。

結婚を誓った恋人、ともに励まし合ってきた親友──。

なぜ?

どうして私を残して逝ってしまったの?

こんなにつらいばっかりで、ひとりぼっちで、これから私はどうなってしまうんだろう?