お客さまを接待する、織部と白ちゃん(臨済宗妙心寺派 松壽山不徹寺のTwitterより)

心にぽっかり空いた穴は「本気で愛した証」

とは言え、事実を見つめるって、けっこうなエネルギーが必要です。

あまりにも喪失感が大きいと、頭ではわかっていても、心が追いついてくれません。

妄想という殻(から)のなかでひたすら悲しみに浸り、閉じこもっている期間が長いほど、そこから抜け出すのが怖くなってしまう。

無理もないことです。

悲しみのありようは、人それぞれ。

100人いたら、100通りの悲嘆があります。

たとえ表面上は元気を取り戻したとしても、大切な人を喪った心は、元の形には完全に戻らないこともあります。

あちこちにボコッと空いた穴は、やがて埋まるものもあれば、どんなに時間がたっても埋まらないものも。

どうか、「そんな形はイヤだ、不格好だ」などと思わないでください。

穴の空いた心は、誰かと出会い、本気で愛してきた証。

そのままの形を、そのまま愛でてあげてほしいと思います。