「必要とされる」実感

それに、今はインターネットがあるから、相当ニッチな趣味でも「同好の士」が見つけやすくなった。どんな趣味にでも、月に一度くらい仲間内が集まるようなグループがある。

『人は「感情」から老化する―脳の若さを保つ習慣術』(著:和田秀樹/祥伝社黄金文庫) 

昔のLPレコードをたくさん持っている人たちは、アナログプレーヤーを持っている人の家に集まったりしている。それもジャズ好き、七〇年代ロック好きなど音楽ごとに細分化されているし、中には自作の真空管式のアンプで聞きたいからと、その作り方に特化したグループまである。

興味や思い入れが強いほど親しい友人もできやすいのだ。

定年後であれば、そうしたグループやサークルの幹事を買って出るのもいい。そうすれば、否応なく外に出る用事が増えるし、幹事として「必要とされる」実感をもつことは、定年後にはとくに重要な意味を持つはずだ。