父親の育児を特別視するのはおかしい

このアンケートで特筆すべきは、「男性の育児だけが特別視されている」ことへの違和感を多くの男性が訴えたことだ。

本来「イクメン」は「育児を楽しむ男性」というスローガンであった(写真提供:Photo AC)

つまり「イクメン」とは、「特別視された男性育児」と捉えられているのである。確かに「イクウーマン」はない。

母親が育児をするのは当たり前とされるから、父親の育児を特別視するのはおかしい、という考え方の他にも、一定数「イクメンそのものが特別な男性」と見られている向きも否定できないのではないだろうか。

つまりこれが「仕事のキャリアを捨てて、育児を優先しても生活が成り立つ」、もしくは「育児を優先しても仕事のキャリアが実現できた」という「特別な男性」への嫌悪感であるとするならば、もはや「イクメン」は特権階級的な扱いを受けてしまっているのかもしれない。