ようやくコロナ禍があけようとしているなか、体調不良や孤独感がいつのまにか私たちをむしばんでいます。乱れがちになっている心と身体を整えるために大事になるのが、自律神経を整える毎日のちょっとした習慣。そして「自律神経が整うとすべてがうまくいく!」と語るのは、自律神経研究の名医であり、順天堂大学医学部教授の小林弘幸さんです。その小林先生曰く「簡単にできる焦りや緊張対策とは『手を開くこと』」なのだそうで――。
焦りや緊張対策は「手を開くこと」
トラブルやパニックのときの有効な対処法について触れておきましょう。
むかしから、緊張したときは肩の力を抜けといわれます。
もちろん、それも自律神経的にみて、まちがいではありません。
でも、じつは肩の力を抜くよりも、「手を開くこと」のほうが、もっと効果があるのです。
なにかをがんばろうと自分で自分に喝を入れたいとき、わたしたちはついぎゅっと拳をにぎりがちです。
でも拳をにぎるのはおすすめできません。
なぜなら、拳をにぎると、とくに親指に力を入れると、ますます体を緊張状態にしてしまうからです。