今年、デビュー45周年を迎えます

曲がヒットしたことで、行く先々で皆さんが一緒に歌ってくれ、サイン会を開けば何百人という人がレコードを買って下さるように。「早く帰っておいで」と言っていた両親も、「よく頑張ったね」と褒めてくれました。すごく嬉しかったですし、自分としても「コンサートもしたいし他の曲も歌いたい」と欲が出てしまって。幸い、やめると決めたことは誰にも話していなかったため「やっぱりやめるのをやめよう!」となって(笑)、現在に至ります。

今年でデビュー45周年。それを記念して、このたび『笑顔の花』というアルバムをリリースすることになりました。人生、生きていると間違いを犯すこともあれば、後悔することもあります。うつむき加減になってしまう時こそ心に栄養をあげて、笑顔の花を咲かせていきたい――。そんな思いで作ったアルバムです。

アレンジでお琴を使っている和テイストの曲があるなど、これまでになかった感じの楽曲もあります。私が作詞をした曲も何曲か入っているので、ぜひお手に取って聴いていただけたら嬉しいです。

作詞は以前からちょこちょこやっていて、今もすべて手書きです。メイクをしている時や寝る前など、いついいフレーズを思いついてもいいように、家のあちこちにペンとメモ帳を置いています。手元に紙がない時はティッシュに書くことも。思いついたらすぐにメモしないと忘れちゃうので困ります。(笑)

メモ用の紙とペン(提供:石川ひとみさん)

この世界で今日まで45年間やってきましたが、まだまだ歌手としては通過点。これからも聴く人を笑顔にできる歌をたくさん歌っていきたいと思いますので、応援していただけたら嬉しいです。

 

【後編】石川ひとみ「20代でB型肝炎を発症、誤解や偏見にも苦しんだ。膠原病や神経鞘腫、人工股関節の手術…病のおかげで、命は1人のものでないと気づいた」はこちら