また、関節は全身と連携しています。足指の関節が正しく使われると足首、ひざ、股関節、腰、肩、首と全身の関節の動きも正常になるので、痛みが改善するのです。腰が90度近く曲がった高齢の患者さんにゆびのば体操をしていただいたところ、すっと腰が伸び、姿勢がよくなりました。まっすぐに立つことで歩行が安定し、転倒や骨折のリスクを軽減する効果もあるのです。

ゆびのば体操は、床や椅子に座った状態で、足の指を手の指でやさしく握り、足の裏と甲を伸ばす運動。これにより足指の関節がぐっと伸びるのです。指を引っ張る必要はありません。継続することが何よりも重要なので、朝起きたときや夜寝る前の習慣にしてみてください。

 

1日3分でできる「ゆびのば体操」をマスターしよう

●Step1 足首をのせる

椅子に座り、足首をもう片方の太ももにのせる。床に座って行ってもOK

 

●Step2 つかむ

足の親指と人差し指の間に手の親指を入れ、足指の根元はすき間をあけておく(A)。卵を握るようにふんわりと握るのがポイント(B)

【NG!】手の指を足指の根元まで入れたり、ギュッと力を入れて握るのはNG

 

●Step3 足裏を伸ばす

足の指ではなく、足の裏をぐーっと伸ばして5秒キープ。手首は動かさず、腕全体で押す要領で

【NG!】強い力で指だけを曲げたり、足裏を90度以上反らさない

 

●Step4 甲を伸ばす

足の指ではなく、足の甲をぐーっと伸ばして5秒キープ。Step3と交互に、15~20セット。反対の足も同様に