小さい子に負けたのが、すごく悔しかった

パパはフィリピンと日本を行ったり来たりしていましたが、久司が3歳になる頃に、「保育園に入れるから、そろそろ日本に帰らなくてはいけないよ」と。それで、日本に来ました。

最初は日本の文化がわからないので、大変で。当たり前のことがわからない。料理もどうやってすればいいの? スーパーで売っている野菜や果物もフィリピンと全然違う。でも、少しずつ勉強して覚えていきました。お味噌汁も、毎日作るように。

久司は、小さい頃からよく食べましたね。ほかのお友達が甘いお菓子を食べていても、欲しがるのは私の作ったおにぎり。いつもおやつに1、2個食べていたね。お友達が炭酸飲料を飲んでいる時にも、欲しがるのは牛乳。小学校に入ったら、毎日1リットルは飲んでいました(笑)。だから冷蔵庫の中にはいつも、牛乳を4、5パックは入れていたね。

息子がお相撲を始めたのは小学1年生の時です。隣町で相撲大会があって、自分より身体が細くて小さい子に負けたのが、すごく悔しかったみたい。強くなりたいと、木曽少年相撲クラブに入って、一生懸命稽古するようになりました。週に2、3回通っていましたね。少し遠かったので、パパが車で送り迎えして。5年生の時、全国で2位になりました。

4歳頃、岐阜県の遊園地で母と(写真提供=大道春男さん)
相撲を始めたのは小学1年生。背の高さはクラスで後ろから2、3番目だったという(写真提供=大道春男さん)
小学校高学年の頃、地元のわんぱく相撲大会にて。見事、優勝した