ついに関ヶ原の戦いを迎えたNHK大河ドラマ『どうする家康』(総合、日曜午後8時ほか)。一方「婦人公論.jp」ではドラマの解説記事を、東京大学史料編纂所・本郷和人先生に連載いただいてまいりました。クライマックスを迎えるにあたり、思い立った我々編集部は読売旅行さんと相談、先生のご解説を交えて家康の岐路となった古戦場を巡るツアーを開催しました! 巡ったのは桶狭間、長篠・設楽原、小牧・長久手、そして関ヶ原の4カ所。日本史や家康、ドラマや先生のファンにとって、たまらない旅となりましたが、今回記事を通じてそのコースをたどり、現場ならではのロマンと知的興奮を読者の皆さんにおすそ分けいたします。最終回は「関ヶ原」について。
いよいよ関ヶ原!
本郷和人先生と徳川家康の人生の岐路となった古戦場を巡るツアーの二日目。最後はいよいよツアーのクライマックス”関ヶ原”へ向かいます。
関ヶ原の戦いについて、多くの説明は不要でしょう。
1600年10月21日に、美濃国不破郡関ヶ原(岐阜県不破郡関ケ原町)を主戦場として行われた合戦で、徳川家康率いる東軍と、石田三成率いる反徳川勢力の西軍がこの地で激突しました。
合戦の結果、勝者である徳川家康は強大な権力を手に入れ、秀吉没後の豊臣政権を構成していた五大老・五奉行体制は崩壊。江戸幕府成立への道筋が開かれたとされます。
先生いわく「ここは関ヶ原の合戦のみならず、古代の壬申の乱、中世に起きた青野ヶ原の戦いという三つの大戦の舞台になった地。散策しながらなぜ同じ地で起きたのか、考えを巡らせてほしい」とのこと。
その関ヶ原はここまでにまわってきた場所とはうってかわって、かなり大きな範囲が古戦場跡となります。そのため、目的地へ向かうバスの中から”関ヶ原””古戦場””激突地”などの表記があちらこちらで見られるようになり、いやがうえにも気持ちが高まっていきます。