(イラスト:いだりえ)
厚生労働省の「雇用動向調査(令和5年)」によると、会社を辞めた理由として男性の9.1%、女性の13.0%が「職場の人間関係が好ましくなかった」と答えています。否定的な言葉で心を乱してくる人たち。最善の選択は距離を取ることなのでしょうか。平野寛子さん(仮名・北海道・会社員・46歳)は、転職先で教育係の上司が「ネガティブ思考の権化」のような人物だったそうで――
「それ、失敗したら大変なことになるからね」
数年前に転職した私が、数ヵ月の研修を終えて配属された部署は、当初アットホームな雰囲気に見えました。人数が少ないため、みんなで協力しながら仕事を進めている様子。
新しい環境で頑張ろうと意気込んでいましたが、特異な存在感を放つ50代の男性上司が私の教育係を務めることになり、その決意は早々にくじかれそうになりました。
初対面の際、挨拶もそこそこにその上司から、「この部署、結構大変だから覚悟しといて」と言われ、なんともいえない違和感。業務を始めて数日経つと、徐々に彼が「ネガティブ思考の権化」のような人物であることが判明しました。
何でも悪い面を指摘し、最悪の結果ばかりを口にするのです。たとえば、私が新しい業務に挑戦しようとすると、「それ、失敗したら大変なことになるから慎重にやりなよ」とアドバイスをくれるのですが、それだけでは終わりません。
「前の人もこれでミスして怒られてたよ」「われわれの部署全体の評価に響くからね」と脅してくるのです。