「体が動きづらくなってきた」「関節の不調が気になる」「いつまでも元気に歩き続けたい」そんな悩みに答えるのが、諏訪中央病院名誉院長の鎌田實さんによる『かまた体操』。脳卒中の死亡率が全国ワーストクラスだった長野県を、減塩運動など「住民とともにつくる医療」の推進で国内屈指の健康長寿県に導いた鎌田實さん。<50年にわたる医師人生の到達点>という「かまた体操」のポイントとは。『医師のぼくが50年かけてたどりついた 長生きかまた体操』より一部を抜粋して紹介します。
ウォーキングの効果をどこでも手軽に!
みなさんは、毎日ウォーキングをしていますか?
ウォーキングは「歩く薬」。
心肺機能を上げ、血流をよくして脳卒中や心疾患リスクを下げてくれるし、うつ病や認知症予防、高血圧や高血糖対策にもなる「万能薬」です。
よく「1日1万歩」と耳にしますが、この数字に根拠はありません。
高齢女性においては、1日4400歩程度でも、1日2700歩の人と比べて死亡率が41%低下したというハーバード大学の研究もあります。
8000歩からは健康効果は変わらないといわれ、ぼくも1日4000歩、週に2日は8000歩を目標にしています。
しかし、天候や気候によっては、外に出られない日もあるでしょう。真夏の猛暑や真冬の寒さの中、無理にウォーキングをして体調をくずしたら、本末転倒です。
そこで、手軽にできる「ウォーキング体操」を考えました。