インフルエンザや新型コロナウイルス、風邪の流行が気になる季節。マスク着用に手洗い、うがいをしても完全には防ぎきれないものですが、日々の生活習慣を見直して、少しでも感染症にかかるリスクを減らしましょう(イラスト:末続あけみ 構成:本誌編集部)
感染をきっかけに高齢者は肺炎になるリスクも
2025年は9月からインフルエンザが流行しはじめ、新型コロナウイルス感染症は20年のコロナ禍以降、夏と冬に感染のピークを迎えています。
「高齢者は風邪、インフルエンザ、新型コロナ感染をきっかけに肺炎になるリスクがあるので、とくに注意が必要」と話すのは、呼吸器内科医の大谷義夫先生です。
「呼吸器系の感染症は、インフルエンザウイルスや新型コロナウイルス、マイコプラズマ、百日咳菌、RSウイルス、ライノウイルスなど多くの病原体が原因となり、風邪を引き起こすウイルスは100種類以上といわれています。
一年中感染リスクに晒されるなか、毎年秋から冬にかけて患者が急増するのは、空気が乾燥し、のどの線毛運動によるウイルスや異物排除の活動が低下するため。なかでも高齢者は免疫機能が低下しており、肺炎などの重症化リスクが高くなります。だからこそ、流行前のインフルエンザ予防接種や日々の対策が肝心です」(大谷先生。以下同)
