(写真:AdobePhotoStock)
noteが主催する「創作大賞2023」で幻冬舎賞を受賞した斉藤ナミさん。SNSを中心にコミカルな文体で人気を集めています。「愛されたい」が私のすべて。自己愛まみれの奮闘記、『褒めてくれてもいいんですよ?』を上梓した斉藤さんによる連載「嫉妬マニア」」第35回は「何もかも忘れて人生を楽しめる人への嫉妬」です

前回「売れない役者の彼、後輩のライター。好きな相手の幸せを嫉妬で喜べない。嫉妬の反対は愛なのか?」はこちら

人生初、ホストクラブへ

先日、人生で初めてのホストクラブへ行った。

普通の主婦でも何百万と使ってしまう人もいるという欲望の魔境に一度行ってみたかったのだ。夫に許可を乞うと、「常識の範囲内でね」とのことだった。(常識の範囲ってどのくらいなわけ?)

なんでも頭で考えすぎてしまう私の心の防御を、誰かぶち壊してほしい! 大金を払いたいと思うほど推せるホストに出会ってみたい!

期待に胸を高鳴らせてついに入店……したものの、ギラギラした独特の空間と、ホストという人種に圧倒され、私は見事に大敗北を喫した。

「初めてなの? めっちゃ緊張してるね、かわいいー」
「なんか頭良さそう。服とかも知的って感じだよね」
「アクセサリーオシャレだね! ゴールド好きなの?」

「はあ……まあ、そうですね」