兄と弟のユニフォーム。こう見るとずいぶん大きさに差がある(写真提供◎大神さん 以下すべて)
2021年4月、ライザップでダイエットを成功させ、CMなどに出演した元日本テレビアナウンサーでタレントの大神いずみさん。プライベートでは読売巨人軍のコーチ、元木大介さんの妻であり、2人の球児の母でもある。ターンテーブルで回るため、苦しいダイエットをしている最中に、長男が大阪の高校で野球をやるため受験、送り出すという決断をしている。夢と希望にあふれてスタートした高校生活はコロナや怪我で思わぬブレーキがかかった。球児の母として伴走する大神さんが、この2年を振り返る。

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神奈川⇆大阪の往復を繰り返し…

2021年4月。

大阪の高校の入学式へは神奈川から日帰りで出席。夫はシーズンが始まったばかり、次男も新学期がスタートしてまもないため、大阪でゆっくり長男の翔大の部屋を整える余裕がなかったのだ。

校門の前で待ち合わせて一緒に学校に入るつもりだったのに、友達になったばかりの野球部の新入生と、それはそれは嬉しそうに楽しそうに行ってしまって、母はポツン…。

なんのために朝早く家を出て大阪まで来たのやら、まったく。

そういえばその日、母子で一緒に写った写真は1枚もない。男の子なんてそんなもんです。ほぼ誰とも話をすることもなく式が終わると、私は新幹線に飛び乗って次男が一人で待つ神奈川へとんぼ返り。移動中ずっと、ご飯はちゃんと食べているのか、ゴミを捨てて部屋はきれいにしているのか、学校までの自転車通学で道がわからず困っていないか…誰と話すわけでもなくずっと一人黙って、心配ばっかり。疲れます…。

今でも大阪からの帰りには、新幹線のチケットと同じように必ず『551』の豚まんを買って帰っている。ベタだが買わずに神奈川には帰れない、買わないと上りの新幹線に乗れない私である。

大阪、下宿、買い物掃除、551…。

この単純な私の大阪ライフが始まった。

何度この駅名標を見たことか

以来大阪の友達に会ったり梅田でのんびり買い物するようなことは一度もなく…ひたすら神奈川⇆大阪の往復を繰り返して、もう1年半以上。