運のいい人はいまの自分を生かす

つまり、私たちは「運のいい人になりたい」と願って自分を変える努力をしがちですが、そもそも自分を変えるというのは至難の業で、そうたやすくできることではないのです。

そこで、少し視点を変えて「いまの自分を最大限に生かす」ことを考えてみましょう。いまの自分を変えようとするのではなく、いまの自分を生かすのです。

中野先生「いまの自分を変えようとするのではなく、いまの自分を生かす、という視点が大切」(写真提供:サンマーク出版)

たとえば幸福感が高く、反社会的な行動をとりがちなタイプの人は、裏返せば「怖いもの知らず」といえます。怖いもの知らずの性格は、営業や大きな金融取引などの仕事に生かせるかもしれません。あるいは、不安感を抱きがちな人に前向きな言葉をかけてあげることもできるでしょう。

攻撃的なタイプの人は、弁護士など舌戦を必要とする職業で実力を発揮するかもしれないし、組織の中では渉外などの立場で活躍できる可能性があります。