運のいい人になるための近道

このように、自分がもっているプラスの要素はもちろん、一見マイナスに思える要素も自分の資質として生かす方法を探るのです。自分に与えられたものはすべて自分の資質としてコントロールする努力をするのです。

たとえいまの自分の状況が世の中の基準から考えるとちょっとズレている、という場合でも、自分が心地よいと思う状況なら、その状況を生かすことを考えましょう。たとえば学校や会社に行けない人なら、無理に行こうとするのではなく、学校や会社に行かないがゆえにできることを考えてみるのです。

自分を世間の標準に合わせる必要はありません。いちばん大事なのは自分です。その自分を最大限に生かすのです。

私は、これが運のいい人になるための絶対条件だと思っています。

いまの自分、自分の体、自分の考え、自分の価値観、自分の直感など、とにかく自分のありとあらゆるものを生かすのです。

まずは、いまの自分を生かすことを考えてみましょう。

いまの自分を最大限に生かすというのは、「自分を大切に扱う」ということでもあります。新しい何かを身につけたり、得たりしようとするのではなく、すでに自分に与えられているものを生かしきるのです。

これが運のいい人になるための近道のひとつです。

※本稿は、『新版 科学がつきとめた「運のいい人」』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。


新版 科学がつきとめた「運のいい人」』(著:中野信子/サンマーク出版)

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