今できることを、とにかく精一杯

すぐに治療を始めて治ったものの、1年後に肝臓へ転移。その手術も成功しましたが、また別の場所への転移が次々に見つかりました。

子宮頸癌が発覚してからの1年は、娘も仕事を続けていましたが、2年目からは治療に専念。私も、「これは大変なことになるな」と感じ、娘が住んでいた横浜に飛行機で通って支えました。

私がいないときの娘の体調、検査の結果などの状況は、お婿さんが毎日メールで知らせてくれました。そんな生活が1年ほど続きました。

 

闘病中、免疫力を上げる食事など、娘と一緒にいろいろなことを試しました。何をしても効果が出ませんでしたが、私はあきらめません。今できることを、とにかく精一杯やるだけ。息子の障がいのときと同様に、現実を受け入れて覚悟をしたら、不思議と湯水のように元気が湧き出てきました。

病状は悪くなる一方でした。途中からは、死を迎える覚悟に変わっていきました。

どうしたら、娘を安心して送り出してあげられるか。残された時間をできるだけ楽しく、笑顔で過ごせるようにするために、何ができるか。そんなことを考えました。