神の為せる業
そういえば最近ある知人と話していると、その人が突然目をクルクルさせながら「そうそう、私の祖先はイギリス人だったのよ!」と言い始めました。
「はあ?」
目の前にいる知人はどこから見ても日本人。何を根拠にそういうのかと聞けば、「自分の体の中のDNAが証明したこと」なのだとか。
DNA...。時々、事件のニュースなどで「DNA検査の結果、同一人物であることがわかりました」などと耳にすることがありますが、その「DNA検査」なるものが、今や個人レベルでいとも簡単に行えるのだそうです。
しかし、そのことを知らなかった私は、彼女の「私の中の16%がイギリス人なの」という言葉の意味がまったく理解できなかったのですが、根気よく聞けば、私たち人間には、1人1人に特有のDNA (=遺伝子)の情報が存在していて、同じDNA型を持つ別人の存在は極めて低く、その情報を遡っていくと自分の祖先がわかるのだとか。
人類は20万年から10万年前の太古の昔、東アフリカに住む父と母から始まったと聞いたことがあります。今、ここにこうして私という人間が1人存在すること自体、とても神秘的で、「神の為せる業」としか言いようがありません。