源氏からの書きくずし
辛い胸の内を歌にしたためる空蝉なのでした
※本稿は、『源氏物語(上)―マンガ日本の古典 (3)』(著:長谷川法世/中公文庫)の一部を再編集したものです。
空蝉、六条御息所、夕顔、藤壺、末摘花、朧月夜、若紫―。さまざまな女性との恋愛を通して、たぐいまれなる美貌と才能を発揮してゆく光源氏の青春時代。吹抜屋台、逆遠近などの伝統描法を大胆に取り入れて描いた平成版源氏物語絵巻。平成九年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞。
出典=『源氏物語(上)―マンガ日本の古典 (3)』(著:長谷川法世/中公文庫)
長谷川法世
漫画家・「博多町家ふるさと館」館長
1945年、博多生まれ。福岡県立福岡高等学校を卒業後、1968年『正午の教会へ』(COM)が月齢新人賞受賞。その後、1972年の『痴連』で本格的デビュー。代表作『博多っ子純情』(双葉社)、『がんがらがん』で第26回小学館漫画賞を受賞、同年『博多町人文化勲章』を受章。その他作品に、『ぼくの西鉄ライオンズ』『博多新聞東京支社』『源氏物語(上・中・下)』NHKテレビ小説の原作『走らんか!』などがある。2004年より九州造形短期大学客員教授。「博多町家ふるさと館」の館長も務めている。