バリの寺院

「今」に集中できる人は幸福感を得られる

そして、たまたま面白い論文を読みました。それは「A multivariate twin study of the genetic association between present moment attention and subjective wellbeing」(「今」に対しての注意力がどのように個人の幸福感に影響するのか、そしてそれが遺伝的にどの程度関係があるのかを双生児を用いて科学的に分析する)と言うもので、内容は「今」に集中できる人は幸福感を得られる人が多い。そしてその能力は遺伝的な部分がある程度左右していると言うことを研究したものです。

この「今」と言う感覚。過去もなく未来もなく、ただ「今」があるだけ。時間とは「今」の連続でしか無い。この考えも日本においては神道の中で「中今」と言う言葉で伝えられてきました。

「過去と未来の真ん中に今があり、その今にだけ意識を合わせて生きる」と言う考え方。過去のことは変えられないし、未来のことは誰にもわからない。過去の後悔、未来の不安はどうにもならない。今を生きることに集中することで幸せにいられるのではないか…。

我々日本人は今、世界の人々が求めている「強い集合的無意識」と「今を生きる」と言う考えを古来から、ひょっとしたらDNAレベルで獲得しているのではないかと思うのです。

勿論「日本人であるから幸せである」と言うような単純な話ではないことではありますが、日本人は現代に生きる必要な要素「強い集合的無意識」と「今を生きる」と言う感覚を古来から持ち得ていたのです。
つまり、日本人的にはその感覚を呼び起こすことをすれば良いわけで、我々はそれに見合うトレーニングをすればいいのかと思ったわけです。