「中学時代はけっこう真面目に勉強していて、将来は外交官になりたいと考えていたんです」(片寄さん)撮影:小林ばく

事務所のオーディション(VOCAL BATTLE  AUDITION 2)を受けたのは、高校1年の時です。約半年に及ぶオーディションで成績が落ち、「いい成績で高校に入ったのに」と呼び出され、叱られたこともありました。学校の先生には報告していなかったので。

実は中学時代はけっこう真面目に勉強していて、将来は外交官になりたいと考えていたんです。それでも僕がこの世界に挑戦すると決めた時、両親は「大学にはいつでも行ける。やりたい時にやりたいことをやりなさい」と応援してくれました。

心配や戸惑いもあったはずなのに、逆に僕の不安を汲み取って背中を押してくれたんです。それってなかなかできることではないですよね。いま振り返ってみても、親には感謝の気持ちしかありません。

 

グループは自分のベース

今回、自身としては3作目となる映画『午前0時、キスしに来てよ』に主演させていただきました。僕が演じたのは、アイドルグループ出身の国民的スーパースター・綾瀬楓。たまたま撮影に訪れた高校で、橋本環奈さん演じる真面目な女子高生・日奈々と出会い、絶対にばれてはいけない秘密の恋に落ちる――というストーリーです。

全編通してものすごくリアルでした。なかでも印象に残っているのは、日奈々との交際が世間に知られ、楓が謝罪会見を開くシーンです。報道陣から「相手は女子高生ですよ、どういうことなんですか!?」と詰め寄られるのですが、それが本当に怖かったです。(笑)

ただ、楓の性格には共感する部分もあって。彼は悩み事を一人で抱え込んでしまうタイプなのですが、そこは僕と似ているなと。僕自身もあまり弱音は吐かないし、自分のことは自分で責任を取りたいタイプなので。GENERATIONSのメンバーにも言わないですね。誰かに相談しても結局は自分次第と思ってしまいます。

とはいえメンバーは、「何かあったの?」みたいなことは直接口にしないまでも、気持ちを察して「忙しくてストレスたまってるんじゃない? 皆でご飯に行こうよ」と声をかけてくれることはあります。特に(白濱)亜嵐くんや(小森)隼はそういう感じですね。