いつまでも続く「バーナーズオン」

このバーナーズオンは、音楽に合わせ、間隔を少し置いて、いつまでもいつまでも続いた。ワンパターンの繰り返しっちゃ繰り返しなんだが、ブツは馬鹿でかいし、その数も範囲もただ事ではない。そう簡単に見飽きることはない。河川敷という広大な夜景に、ものすごく映える。

なるほど、夜間係留イベントとは、こういうものだったのか。

からだが冷えるまで見ていたが、なんとなく帰る人が増えてきたので、その群衆に混じって、佐賀のビジネスホテルに帰ることにした。イベントのラストがどうなったんだか知らない。

駅は大混雑、列車も二駅ぎゅうぎゅう詰めだった。

明日も天気は良さそうだ。早朝からの本番に向け、セブンイレブンでビールとか買って、宿の部屋で飲んで早く寝た。

明かりを消してベッドに入っても、耳の中で「3、2、1、バーナーズ、オーン!」がいつまでも鳴っていて、少しウザかった。

※本稿は、『新・佐賀漫遊記』(産業編集センター)の一部を再編集したものです。


新・佐賀漫遊記』(著:久住昌之/産業編集センター)

『孤独のグルメ』原作者による、一冊まるごと佐賀の旅エッセイ。

焼き物つくって、名物食べて、温泉入れば気分は最高!

さあ、佐賀漫遊の旅に出よう!