『腸活のスーパーフード まるごと海藻レシピBOOK』より
近年の研究で、脳と腸の密接な関係「脳腸相関」が解明されるなど、腸への関心は高まるばかりです。消化器専門医である江田先生いわく、海藻は腸内細菌に優れた影響を与え、健康効果につながるとのこと。そこで、料理家の井澤さんによる、さまざまな海藻をまるごと使えるレシピ本『腸活のスーパーフード まるごと海藻レシピBOOK』より、一部抜粋してご紹介します。今回は、海藻がもつ植物性たんぱく質の効果と、ミネラルを豊富に含んだ昆布による美味しいだしの取り方について。だしがら昆布を使った美味しいレシピもあるそうで――(取材・文/川越光笑、撮影/宮濱祐美子)

海藻は栄養バランスのよい食材

わかめや昆布といった海藻類には、たんぱく質が多く含まれていることをご存じでしょうか。

それだけでなく、海藻類の植物性たんぱく質はアミノ酸スコアがとても高いことが分かっています。

アミノ酸スコアとは、食べ物に含まれる「たんぱく質」の量と「必須アミノ酸」がいかにバランスよく含まれているかを表す指標。

必須アミノ酸は9種類あり、1種類でも欠けると健康的な体を維持することが難しくなると考えられています。

また人体では作り出すことができないため、食べ物で補うしかないのです。特筆すべきは、海藻類は全体的にこの数値が高いということです。