ガーデニングコンテストで受賞
ベニシアさんは、1950年、イギリス貴族の家に生まれた。上流社会になじめず、19歳でインドへ。その翌年に来日し、日本人男性と結婚、一男二女をもうける。
英会話スクールをオープンし京都に腰を据えるが、夫婦関係はうまくいかず離婚。シングルマザーとして奮闘する日々を過ごしていた。
一方、9歳年下の梶山さんは、ネパールやインドを放浪後、84年、京都で二人の出会いの場となるインドカレー店を開いた。
「ベニシアは店の常連だったけど、親しくなったのは、僕が前妻と別れ、山岳カメラマンの仕事を始めようとしていた91年ごろ。当時からベニシアは、言葉に説得力のある魅力的な人でした」
92年、二人は南アルプス・仙丈ヶ岳山頂で結婚式を挙げる。翌年、悠仁君が誕生するが、「ベニシアの2人の女の子たちは多感な思春期で、僕は歓迎されなかったんです」。
子どもたちが成長し、独立した後も苦難は続いた。「23歳だった次女のジュリーが、出産後の精神的ショックから統合失調症を発症してしまって。どう接していいかわからず悩みましたね」。