この先、母が要介護になりひとり暮らしができなくなった場合は、介護のプロにお願いすることに決めています。妹は「お母さんと一緒に住んでもいいよ」と言っていますが、母自身が、「プロの手に任せたい」と。娘としては、「経済的な心配は何もしなくていいからね」と母に伝えてあります。
今、私と母は、せいぜい週に一度顔を合わせるかどうかという距離感です。同じスポーツクラブに通っているので、母と私のレッスンの日時が重なると、更衣室でおしゃべりしたり、いただきもののフルーツなどをおすそ分けしたり。それくらいの関係が私たちにはちょうどいいのでしょう。
私の場合に限らず、母と娘がいい関係を築くためには、お互いに期待しないことが一番です。「親なのに、どうして私の気持ちをわかってくれないの?」と娘は思いがちですが、それは母のほうも同じこと。
私はどうしても我慢ならないとき、「この人は親戚のおばちゃんだ」と思うようにしていますが(笑)、まずは物理的に離れることが大切。だって、「亭主元気で留守がいい」って言うでしょう。
親子の場合も同様に、相手の言動に心を乱されないためには、お互いに「見ない、聞かない、知らない」で過ごすことが一番なのだと思います。