手足の先が冷える末端冷え症。痛みやしびれを感じたり、夜眠れないなど、日常生活に支障をきたすことも。専門家に解消法を聞きました(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/岩田正恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》)
筋肉量の減少は冷えの進行に拍車
寒い季節になると、手足の先が冷えてつらいという声が増えてきます。
「筋肉の働きや細胞の活動によってつくられた熱は、血流で体中に運ばれます。しかし、まずは心臓や胃腸といった内臓を温めようと体の中心部に優先して運ばれるため、末端には届きにくく、手や足の先が冷えやすくなるのです」と解説するのは、冷え症に詳しい血管外科の林忍先生。
体の熱の一部は、筋肉でつくり出されるため、筋肉量の減少は冷えの進行に拍車をかけます。
「女性は男性に比べて筋肉量が少なく、そもそも生み出せる熱量が少ないのですが、加齢や運動不足によって筋肉量が減ると、ますます熱をつくりにくくなってしまいます」(林先生。以下同)