安心して親に甘えられない
しかし、愛着形成が不十分だと、「自分には生きる価値がある」と思うことができず、安心して親に甘え頼ることができません。
このように愛着障害は子どもに診断される障害で、虐待などの逆境体験により愛着が形成されなかったときに生じます。本来は大人に向けられる概念ではありません。
ただ、愛着になんらかの問題を抱えたまま大人になり、「自分が生きていてもいい」という基本的な安心感が乏しい人もたくさんいます。
こうしたケースでは、逆境体験が皆無ということも多いのです。そのような人たちは、自己肯定感が乏しく、基本的安心感をもつことが困難です。
つき合う相手によって安心感が大きく変化したり、年齢を重ねても、安心感が増えていかなかったりします。
成長過程のどこかでつまずき、「自分は愛されていない」「自分はいらない存在」「自分はきらい」と思うようになってしまった可能性があります。