「1対2の呼吸」を身につけて心身をコントロールする

深くてゆったりした呼吸を身につけるための私のおすすめの方法は「1対2の呼吸」です。

これは、吸うときに「1」、吐くときは「2」の割合で息を出し入れする呼吸法。3~4秒かけて鼻から息を吸い、6~8秒かけてすぼめた口から息をゆっくり吐きだして、これを1分間継続するのです。

1対2の呼吸のやり方<『60代からは体の「サビ」を落としなさい』より>

やってみるとスッと心身が落ち着くので、ストレスを感じたときや緊張を感じたときなどに行なうといいでしょう。焦り、怒り、イライラ、不安などの負の感情で心身を取り乱しそうになったときも、この「1対2の呼吸」を行なって意識的にペースを変えれば、平常心を取り戻していつも通りの力を発揮できるようになるのではないでしょうか。

私は、まずは1日に1分、就寝前のルーティーンにしてみることをおすすめしています。これを習慣づけたうえで、日中にも事あるごとに行なうようにしていけば、徐々に心身を呼吸でコントロールする感覚が身についてくるでしょう。

そして、「この呼吸をしていれば、どんなときもバタバタせずにいつも落ち着いていられる」ということが分かってくれば、自然に「深くてゆったりしたよい呼吸」が習慣になっていくはず。きっと、気づいたときには「1日2万回の呼吸による活性酸素の弊害」はグッと小さくなっていることでしょう。

 

※本稿は、『60代からは体の「サビ」を落としなさい』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。

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60代からは体の「サビ」を落としなさい』(著:小林弘幸/飛鳥新社)

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