「朝の光」と「夜の光」をコントロールしてリズムを整える
毎日の睡眠リズムをどう整えるかについても述べておきましょう。これに関しては、「朝の光」と「夜の光」がカギを握っています。
まず、わたしたちの「覚醒/睡眠」のリズムをつくる調整の起点になっているのは、朝のおてんとうさまの光です。
ご存じの方も多いと思いますが、人間には日々の生体リズムを調整する「体内時計」が備わっています。ただ、人の体内時計周期は1日25時間。地球の自転周期の24時間と比べてズレがあり、放っていると少しずつズレが大きくなっていってしまいます。
そこで、「コラッ、ズレないで正しくしてろ!」と活を入れてくれるのが、朝の太陽の光。朝のおてんとうさまの日差しが「体内時計のズレをリセットする役割」を果たしているんですね。
また、朝のおてんとうさまの光を浴びると、「セロトニン」という脳内物質の分泌が高まることが知られています。セロトニンは心を癒したり幸せな気分をもたらしたりする作用が知られていますが、心身をしゃきっと覚醒させて精神を安定させる働きもあります。簡単に言うと、朝、太陽の日差しを浴びてセロトニン分泌が高まるとしっかりと目が覚め、同時に交感神経の働きが高まって心身が「活動モード」にシフトするのです。おてんとうさまの光によって、1日を元気に活動するスイッチがオンになると言ってもいいでしょう。
ですから、私は、朝起きたら、真っ先にカーテンを開け、おてんとうさまの光を全身に浴びてグーッと伸びをするのを習慣にしています。何でもないことのようですが、心身のリズムを整えるのには、この習慣がとても重要なのです。