ちょこちょこ歩きだと、そろそろ寿命かな?
在宅緩和ケアの医師として、「死ぬときはできるだけつらくないように」という方法をさらに追究し、いつの間にか17年がたちました。
「緩和ケア」とは、がんにまつわる痛みや心身のつらさをできるだけ和らげることです。ただ、この「緩和ケア」は、僕にとって手段の一つに過ぎません。
名づけるとすれば「萬田ケア」の一部が「緩和ケア」なのです。最近は、「萬田ケア」というのもちょっと違う気がしており、よく「萬田道場」と呼んでいます。
では「萬田道場」ではどんなことをするのか。柱となる方針を言えば、こういうことでしょうか。
〈死ぬまで歩くぞ!人は死ぬんだからしょうがない、病気は老化の段階に名前をつけただけ、老化は治らない。治そうとせずに、死ぬまではじょうずに生きようよ。歩けるとつらくないよ。棺桶なんかに入りたくなかったら、歩こう!〉