日本でも構想が掲げられている

海外ではカナダ、オーストラリア、韓国などへ派生し、中国では保険商品と一体化した超大型CCRCが急成長しています。

他方、北欧や英国は公的福祉が厚いため、公営住宅型の「エクストラケア・ハウジング」が主流で、民間主導の米国型とは趣を異にします。社会保障制度、土地制度、文化・家族観が異なれば、同じ枠組みでも実装形態は変わらざるを得ません。

日本でも「生涯活躍のまち(日本版CCRC)」構想が掲げられ、小規模ながら大学連携型やリゾート型の事例が増えています。ただ、地価の高さ、入居一時金に対する規制、医療と介護報酬の分断など、米国型をそのまま導入するには高いハードルがあります。

それでも全国一律の介護保険、豊富な介護データ、成熟した医療インフラを持つ日本は、小規模分散型や地域包括ケアと融合した独自形態を生み出す土壌を備えています。CCRCが提示する「老後を挑戦と成長の時間として設計する」という発想は、超高齢社会を迎えた日本にとっても有用な参照軸となるでしょう。