食費は高騰する一方で、買い控えするがあまり、栄養不足になっていませんか。年金暮らしでも健康的な食生活を維持できる献立のコツを聞きました(構成:島田ゆかり イラスト:ハニュウミキ)
食費の節約が低栄養を引き起こす
健康長寿はだれもが願うことですが、そのために重要なのは栄養をしっかり摂ることです。高齢になると食が細くなり活動量も減るため、「そんなに食べなくてもいい」と考える人は少なくありません。加えて、昨今の物価高による節約志向から、真っ先に食費から削ってしまう傾向も見られます。
わが家も野菜や果物を買ったときに、想定していた金額の倍近くになり、驚いたことがありました。そうなると、「買う食材を減らそう」「果物は贅沢だからやめよう」といった購買行動に変わってしまっても仕方ありません。
しかし、そのせいで低栄養になり病気を招いては、かえって医療費がかかることになりかねない。食費を削ることは、長い目で見ると節約にならない可能性があるのです。
実際、年金世代の女性の5人に1人は低栄養状態にあり、フレイル(虚弱)も懸念されています。普段と同じ食事をしているのに半年で2~3kg体重が減ったり、疲れやすくなったと感じる人は、低栄養の状態になっているかもしれません。
また、「指輪っかテスト」も目安になります。両手の親指と人差し指で輪っかをつくり、ふくらはぎの一番太い部分を囲んですき間ができる場合は筋肉量が減っており、要注意です。
では、どうすればよいのか。実は食材の買い方、毎日の献立を少し工夫するだけで、大きな出費をせずに必要な栄養をしっかり摂ることができます。それが「さあ、にぎやか(に)いただく」という食事法です。