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厚生労働省が公表した「令和7年 高年齢者雇用状況等報告」によると、65歳以上を定年とする企業(定年制の廃止企業を含む)は34.9%で、前回の調査より2.3ポイント増加したそうです。定年まで第一線で活躍し、周りの人に惜しまれつつ退職……そのような未来を考える50代に警鐘を鳴らすのは、オーダーメイド型企業研修を展開するエマメイコーポレーション代表取締役・大塚寿さん。そこで今回は、大塚さんの著書『定年5年前からの「やってはいけない」 1万人の体験談からわかった「後悔しない会社人生の終え方」』から、定年後の後悔を避けるための方法を一部ご紹介します。

会社に求められる「都合のいい人」は、終わりにする

大きな声では言えませんが、会社や組織は定年延長者を「安く使える便利な駒」と見ています。「やりがい搾取」のループに組み込まれないよう、抜け出す道を模索しましょう。

55歳でつきつけられるポスト争いの結果

恵まれた同世代の活躍をネット上で知ると、目をそむけたくなりませんか?

他人との比較は気分がいいものではありませんが、同じような大学を出て、同じような会社に就職したのに、なぜこんなに格差があるのか。定年間近になると、その差がますます身にしみます。

「“宮仕え”なのだから“仕方ない”」と、自身を納得させようと思いつつ、どこか釈然としない思いを抱えている人も多いはずです。

役員になれば、任期こそあるものの3000万円とか、5000万円とかの役員報酬をもらい、企業によってはストックオプションなどの特典も与えられる立場となります。

その一方で、大多数は50代半ばで役職定年となり、年収が3割ほどダウンするのが通常です。60歳定年後の再雇用があったとしても、年収は300〜400万円台まで下がります。
55歳時の役職が高ければ高いほど、その下げ幅は大きく、定年後の生活設計すらままならないのが実情です。

役員はともかく、部長レースや課長レースを勝ち残った人と僅差で敗れた人の差が、定年時にとてつもない格差を生むことに納得がいかない人も多いでしょう。

自分のほうが貢献度が高かったのに、優れていたのに、上司に恵まれなかった、所属した部署が弱かったと忸怩(じくじ)たる思いを抱えるかもしれません。

家庭を犠牲にしたり、仕事か結婚か、あるいはキャリアか子どもかの選択を迫られた人もいたでしょう。それなのに、定年後の雇用延長の実態が、最低賃金並みの時給の非正規雇用とは、あまりにもひどいと感じるかもしれません。