「姉の沽券」を捨て、一時的に離れてみては?
2つめのアドバイスは、可能なら、しばらくお母さまから離れることです。現在の相談者さんは「もう関わりたくない」と思うほど、お母さまとの関係に疲れていらっしゃる。「骨折するか、強盗に殺されるか」というような「負の展開」を望むのは、それだけ精神的に追い詰められている証拠です。
妹さんが毎日電話しているから、病院や買い物には自分が連れて行かねばと思っていらっしゃるようですが、それは妹さんに頼まれたことなのでしょうか?
妹さんがここまでやっているのだから、姉の自分も母親の世話をおろそかにするわけにはいかないと、義務感で自分自身を縛ってはいませんか? その「姉の沽券」こそが、相談者さんを苦しめているのかもしれません。
もし可能であれば、しばらくの間、妹さんに頼ってみてはどうでしょう? 幸いにも、お母さまのお金の管理は妹さんがしてくれている。デイサービスにも通い、認知症初期とはいえ、お母さまは自分のことはなんとか自分でできているようですね。
ならば、ある程度のことには目をつぶり、心身ともに少し離れた場所から見守ってあげてもいいのでは。まずは相談者さん自身が心の平安を保てなければ、お母さまの心を守ることもできません。
もちろん、負担が増す妹さんには感謝の思いを伝え、会社員である相談者さんはたとえば経済的な部分をフォローすれば、姉妹間のバランスも取れるのではないでしょうか。
これからさらにお母さまの認知症が進行すれば、その都度、介護の状況も変わってきます。お母さまが入所する施設を探したり、公的な支援を利用するための情報収集も必要になるでしょう。
直接、お母さまのお世話をするよりも、相談者さんはむしろこうした役割を果たすことが求められるのではないでしょうか。今は、そのときのために力を蓄えつつ、自分が得意な方法でお母さまを支えていきたいと、一度妹さんと話し合ってみてください。
老親の介護は長丁場です。自分が長続きする方法で介護をすることで、お母さまにも相談者さんにとっても、幸せな日々につながるよう祈っています。

