どうせいつか死ぬんだから、やりたいことをやる

高齢のある女性は、70代になってから急に明るくなりました。理由を尋ねると、「もう嫌われてもいいと思ったの」と笑います。若いころは、周囲の目ばかり気にして、本当はやりたかったフラダンスも旅行も我慢してきたそうです。

ところが、「どうせいつか死ぬんだから、やりたいことをやる」と決めた瞬間、毎日が楽しくなったと言います。実際、その女性は姿勢もよくなり、表情も生き生きとし、周りからも「若返った」と言われるようになりました。

『これだけでいい!老けない!ボケない!和田式「アウトプット健康法」』(著:和田秀樹/祥伝社)

我慢は美徳だと思われがちですが、過剰な我慢は心を萎縮させます。そして萎縮した心そのものがストレスとなり、脳の働きまで鈍らせてしまうのです。

一方で、やりたいことをやるというのは、わがままに生きるという意味ではありません。自分の人生に“主体性”を取り戻すということです。

「失敗するかもしれない」と心配するより、「やってみた」という事実のほうが、はるかにあなたを若くします。行動は脳を刺激し、感情を動かし、人生に鮮やかな“色”をつけてくれるのです。

やりたい放題という言葉には、どこか軽やかさがあります。その軽やかさこそ、老けない秘けつです。遠慮や我慢を手放した瞬間、人は驚くほど若返ります。

「書く」「話す」「行動する」といったアウトプットで前頭葉を活性化させる「アウトプット健康法」のなかでも、「行動型アウトプット」の一番の利点は、とにかく自分のやりたいという気持ちに従うだけでいいということ。

まずは今日から、ひとつやってみたいことにチャレンジしてみてください。小さなことでもいい。その一歩が、あなたの脳と体を確実に活性化させます。

老いを止める魔法はありません。ただ、やりたいことをやるために一歩踏み出すほんのちょっとの勇気こそが、確実にあなたを若返らせてくれるのです。