自覚症状がない

厄介なのは、こうした変化のほとんどに「自覚症状がない」ということです。

「大きな痛みはない」

「ゆっくりでも歩けている」

「日常生活も何とかこなせている」

そのため、多くの人が「まだ大丈夫」「年のわりには元気」などと思いながら、気づかないうちに老化を進めてしまいます。

そして、その“最初の変化”が表れやすい場所――それが肩なのです。

『歩幅を見れば、寿命がわかる 「死ぬまで歩ける体」のつくり方』(著:安保雅博/アスコム)

肩から始まる老いは、次のような流れで全身へ波及していきます。

(1) 体全体の筋力(特に背中の筋肉)が衰え、肩の関節可動域が狭くなってくる

(2) 肩が前に倒れ、首~頭が前に出る

(3) 背中が丸まり、重心が後ろに傾く

(4) 骨盤が後ろに傾き、ひざや股関節に負担がかかる

(5) 重心バランスが崩れて不安定になり、転びやすくなる

<『歩幅を見れば、寿命がわかる 「死ぬまで歩ける体」のつくり方』より>

「肩が少し前に出るくらいで、そんなに影響があるの?」と思われるかもしれません。

しかし転倒の多くは、こうした小さな姿勢の崩れの積み重ねによって起こります。